建築学生へアドバイス

建築業界のインターンシップとオープンデスクの活用アドバイス

 今は6月ということで、そろそろ建築学生のみなさんは夏休みどうしようかと考えている人も多いと思います。

 建築設計事務所に将来は就職したいなと考えている人は、もしかしたらインターンシップやアルバイト、オープンデスクなどを利用して実際の設計事務所や企業で働く経験をしてみたいと考えている人もいるかと思います。

 アルバイトはわかるけどインターンシップ?オープンデスク?何がどう異なるの?という人もいらっしゃるでしょう。そこで今回はインターンシップとオープンデスクを学生時代に経験した私が、これから考えて動こうとされている学生さんたちにアドバイスをおくってみたいと思います!

インターンシップは大学の授業単位になるものであればアリ!

 まずはこのインターンやオープンデスクという言葉をこのブログの中ででも定義付けてからお話を進めさせていただきます。

建築インターンシップとは?

 インターンシップ制度を活用して行う職業研修みたいな位置づけとして大学の授業単位となっています。この形態を大体は言い表すものですのでこのブログではそう定義させていただくことにします。

 建築設計事務所においては協会に登録している建築設計事務所に学生が応募して、OKがでれば一定の期間、そこでお世話になるというものです。施工会社も登録している場合ありますので、施工の道に進んで現場監督として社会で活躍したい人もインターンシップ制度を活用できるはずです。もちろん登録した設計事務所や会社でなくとも、学生が直接交渉し、相手側が了承してくれればそれも可能です。

パウレタ(一級建築士)
私の友人がそうでした。なかなか積極的ですよね!

やはり積極性のある人に来てもらいたいから、そういうお願いがあれば会社もOKしてくれるだろうねえ
先輩(一級建築士)

人気のある設計事務所、企業は学生同士で取り合いにもなる

私はというと大学をとおしていくつか建築設計事務所の候補をあげて応募し、とある建築設計事務所にお世話になることになりました。やはり学生にも名の知れている建築設計事務所は人気が集中し、担当の教員のほうで無作為に選別を行ったり、もしくは重複した学生同士で話し合ったりなどしながら最終決定となります

期間や行う仕事内容は?

 期間はだいたい2週間程度でしょうかね、それで大学の授業の単位を取得できるものになっていました。今もだいたいは同じなのでしょうね。ということで授業の一貫となっていることからお給料はでません

 やることも事務所によって異なります。CAD中心のお手伝いであったり、建築模型制作中心であったり、その両方であったり。事務所によってはCADが使えないのであればその使い方をわざわざ教えてくれたりするところもあったようです。

パウレタ(一級建築士)
親切ですよね

 ちなみに私がインターンで言ったところはおもに建築模型の制作が中心でしたね。模型室でだいたい一人でこつこつ模型をつくっているのは寂しかった。。

 でもちょっとのあいだ、他大学でオープンデスクに来ていた学生がいて、いっしょに作業ができたのはうれしかったですね。

 こういう機会で他大学の学生と交流ができるのがこの制度のいいところかもしれません。特に私は模型室での孤独に飢えていたのもあって、普段よりたくさん話していましたね。来てくれ、私の相手をしてくれたあの学生、感謝です!

オープンデスクは個人的には批判的

オープンデスクとは?

 インターンシップ制度を活用しておらず、かつ給与をもらっていない、つまりアルバイトになっていない状態をオープンデスクとこのブログでは呼称しましょう

パウレタ(一級建築士)
丁稚奉公ですわな

私のオープンデスク経験

 こちらももの好きな私は学生時代にやってみたことがあります。その理由としては、大学で学べることって少ないな、ちょっと社会とリンクしてみたいなというのがまずひとつ。そしてもうひとつの理由はオープンデスクっていっても最終的には何か給料みたいなのがでたり、そのままアルバイトとして雇ってくれたりするもんなんだろう、と。

パウレタ(一級建築士)
まあ、私の考えが甘かったですね

設計事務所の仕事とその雰囲気とか、ボスである建築家と少しお話をする機会ができたりとか、模型の作り方の真髄を教わったりとか、良い部分はありましたけれど、やはりお金が出ないということには少し疑問はありました

私の学生時代、オープンデスクは当たり前に行われていた

 現在ではどうなのかわかりませんが、有名な建築設計事務所ではオープンデスクがわんさか通っていて、建築模型をつくっているところもあるとか。それが事務所を支えているということを聞いた時には、

パウレタ(一級建築士)
なんかおかしい、やっぱおかしい

と強く思う自分がいました。しかもそこには大学を卒業してオープンデスクに毎日通っている人もいたらしいのですよ。いったいその人はそこでがんばっていれば認められてスタッフに昇格することを期待しているのでしょうか。

でもけっきょくその人はスタッフにはなれなくて事務所をやめていきました。おそらく貯金が尽きてしまったのでしょう。

パウレタ(一級建築士)
なんでしょう。この制度、おかしい!おかしすぎる!!

最近では時代も時代になり問題視されはじめ、、少なくはなってきているとは思います。でも求める側がいるのであればやっている場所もあるはずです。

まあ、オープンデスクは本人の希望で来ているんだから、当人とその建築設計事務所お互いが了承している関係なら成立するんだろうね
先輩(一級建築士)

ということでこのやり方に批判的である私は独立してからはオープンデスクというかたちで学生などを引き入れたことはありません。これからもやらないことを誓いますね!

アルバイトについてはまた機会をもうけて書きます!

 そのほか建築設計事務所などでのアルバイトに関してもお話ししたいと思っておりますが、いろいろバラエティがでてきますので、これはまた別の回でまとまったかたちでお伝えできたらなと思っております。どうぞお楽しみに!!

-建築学生へアドバイス