建築学生へアドバイス

建築学生必見!グループ設計経験での勉強を社会で生かせ!!

 大学における授業の設計課題では、どこの学校でもグループ設計の課題の機会をもうけていることが多いです。

 しかしながらこのグループ設計、なかなか若いうちだとそのやり方がよくわからず、うまくいかないことも多いです。いやになったり、もし友人同士でチームを組んでいるとしたらその仲自体が悪くもなってしまう場合もあります。でもこの機会は社会に出るうえでとても勉強になります。

 そこで今回は、学生時代にグループ設計で苦労した経験のある私が、どうすれば自身の設計グループがうまくチームとして機能しながら良い作品をつくりだせるかのアドバイスを行っていければと思います。

グループ設計のチーム構成の特色

 グループ設計を行ううえで、チームを編成しなくてはいけません。どういうチームを組めばうまくいくというのは特に私のほうからはありません。仲の良い友達同士でもかまわないし、近くの席に座っていた人とでもかまいません。ただし、そのチームにあったやり方をメンバーで共有することが大事になるかと思います。

 では、よくあるチーム編成の特徴を二つのパターンに分け、そこで意識しなくてはいけないことを書いていきたいと思います。

民主主義スタイル

 「民主主義」スタイルは、お互いが同等な権限をもちながらともに設計をすすめていくスタイルとします。

 グループで設計を行うにあたり、授業であれば同じ学年の人同士でチームを組むということになります。なので多いスタイルがこのカタチということになるかと思います。

仲間同士のぶつかりも多い上記のスタイル

 正直な話、このスタイルはなかなか進んでいかない場合が多いです。意見のぶつかりも多いです。それぞれの意見や個性がぶつかっていきながら、建築が生まれていくのはすばらしいことです。ただし、どこかで決めなくてはいけない。そこの落とし方がうまくいかないと空中分解してしまうというところではあります。

リーダーとルール作りが必要

 上記はお互いが平等で意見がいいやすいという状況であるからこそであるのですが、ここをグループの誰かがリーダーシップをとって調整していかないとなかなかまとまっていかないという負のループになってしまいます。

 ここでは、どうヒエラルキーをとっていくかということでいうと、手が動いてカタチにした人をきちんとリスペクトするということが大切であると思います。

 これは私も経験があるのですが、手を動かさないのに、文句難癖をつけるという人がいたりします。それはルール違反であるということを、最初に決めてしまうということが大事なのではないかと思います。

まとまると早い

 ただし、案ができて皆が同じ方向を向くと早いです。どんどん作業が進んでいい作品になっていくことが多いです。そうなるように最初の段階ではたいへんなおもいもするとは思いますが、いい作品を提出するという目標をひとつにし、あきらめずにがんばってみてください。

独裁主義スタイル

 前者の民主主義スタイルに対してこういう名前。こう書くと少し語弊があるように見えるかもしれませんね。もう少し言い方をマイルドにしますと、一人の強い権限のあるリーダーがチームを引っ張るというやり方になります。

剛腕なリーダーがいるとプロジェクトは進む

 こういうカタチは、結論から言いますと、うまくいきやすいというか、わりと進み方としてはすんなりいきます

 実務におけるプロジェクトにおいてもチーフがいます。その人の責任、管轄のもとプロジェクトが動くというのはあたりまえなスタイル、いわゆる王道なわけです。うまくいくのはあたりまえですよね。

チームをひっぱるためには

 もし自分の実力は他の人と比べて優れているのであれば、どんどんアイデアをだして手を動かして提案をかたちにしていってください。そうすると他の人たちもその流れに引っ張られて動いてくれるはずです。

 しかしながらやはり学生のグループ設計ではそういうことにはならない場合もあります。誰かが頑張っていればそれに甘んじて作業をなまけるという人もでてくるでしょう。そうした場合はどうすればいいのか?難しいところですよね。

 私としては、話し合ってやってくれないのであれば担当教官ともはなしあってその人を授業から切る、つまり単位をとれなくするというのがひとつ。もうひとつは、設計に必要な予算を負担してもらうというパターンもありますね。

もし自分の実力が足りないのなら

 もちろん上記と逆の場合もあります。私は学生時代、ある優秀な先輩とコンペを行ったことがあるのですが、自分の実力が先輩とくらべあまりにも差があったため、結果的には彼のお手伝いという存在として最後はなってしまいました。悔しい思いもしましたが、どうすればうまくサポートできるのかを考えること、さらには先輩のふるまいを見て盗むことで社会人になってから自分がチーフでプロジェクトを動かすための勉強になりました。

まとめ

 いかがでしたでしょうか?

 私は社会に出て、コンペやプロポーザルを行う機会が増え、上記のスタイルで動くほう、動かされるほう、両方を経験しました。今思うとグループ設計や学生時代に研究室で担当させていただいたプロジェクトがとても今に生きていることに気づかされました。

建物は一人ではできない!

 実際建物は一人の力では完成することができません。建物は設計者だけでなく、発注者であるクライアント、現場を指揮する監督、作り手である職人など多くの人の力があつまってつくられていきます。

目的を統一せよ!

 もちろん自分の個性をどう表現するかという点では衝突はあるかもしれません。そういうときは、自分たちの目的はなんであるかということに立ち返って、協力しあうということが大事なわけです。その目的とはもちろんいい建築を使う人が喜んでくれるように設計して完成させる、ということに他なりません。

失敗も経験

 うまくいかなかったからといってその経験が生かされないかというとそんなことはありません。うまくチーフになったのであれば、それは生きる。そうでなくてサブ的なポジションにまわったとしても、働き始めはそういうことがほとんどです。つまりは現在の自分の実力を客観視したうえで、今自分がどういう行動をとればいいかという仕事に対する取組み方の勉強になったなというのがありました。

 貴重な機会と時間をうまく今後に生かすのは、あなたの意識やこころがけ次第になります。ぜひともうまく活用してすてきな設計者になるための勉強をしてください!

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