建築学生へアドバイス

建築学生が設計コンペに入賞するためのコツと戦略!

大学の建築学科に入学して設計で食べていこうという決めた学生のなかで、設計コンペに応募してみようという人もいらっしゃるかと思います。

コンペに入賞すると、就職面接でも話題ができます。さらにもしそれが面接する側にはまると、採用になる場合もあったりします。

パウレタ(一級建築士)
コンペに入賞したという肩書きは設計がまあそれなりにできるというのを学外で認められたということにもなりますからね!

ちなみに私自身もあるコンペに入賞して、それをきっかけに設計事務所に採用となりました。卒業設計もいい線までいったのに学校賞をけっきょくとれなく、何も設計の賞がないなら建築の設計に進んでもしょうがないかなと思っていたところの当選でしたので、ほっとしたようなうれしかったような半分半分のおもいであったのを思い出します。

コンペ受賞後、私自身はすぐ就職活動にうつってしまったので、それ以降コンペは個人として出してはいません。仕事するようになってからは、実施コンペやプロポーザルには参加したりしましたけど、学生時代にやったような、楽しい擬似世界を思い描くようなものとはほど遠いものです。

さて、自分の思い出話で前置きが長くなってしまいましたが、今回はコンペ入選経験者である私が、学生時代の経験や、さらに審査員の方々と受賞パーティーで話した内容などをふまえながら設計コンペに入選するためのコツと戦略をお伝えできればと思います

パウレタ(一級建築士)
コンペを出そうと思っている学生さんの少しでも参考になったら幸いです

※あくまでも私の個人的な見解ですので、これを真似たから必ずコンペに入選するというものではありません。やはり何百という案から選ばれるのは運も多分に関わってくるものもあると私自身考えます。ただし、入選確率を少しでもあげる参考にはなるかと思います。

アイデアメモを蓄積し、使えそうなコンペに応募しよう!

まず普段からこれコンペに使えそうだなというアイデアをメモして蓄積しておくことがいいですね。そして、それらに合いそうなコンペに応募するというのが良いと思います。

パウレタ(一級建築士)
実際そうしている知り合いがいて、何度か入選していました

私自身も「このアイデアいいな」と思ったのをメモしていて、「このコンペなら」というものにそのメモやスケッチを練り上げていった経緯があります。その案が入賞したコンペでしたので、この方法は正しいうちのひとつであると言えそうです。

パウレタ(一級建築士)
コンペに入賞する人たちにとってはわりとこのスタイルがあたりまえなのかもしれませんね

上記のアイデアが貯まっていると、いざ出したいコンペをみつけた場合、ゼロから考える必要がなくなるので、2週間くらいで図面を仕上げることができます。

パウレタ(一級建築士)
私が入賞したコンペがまさにそれでした

反対に、コンペを出そうということからはじまって、ゼロから案を考えて提出したものもいくつかあったのですが1ヶ月はかかりましたね。

パウレタ(一級建築士)
しかもがんばったと思ったわりにかすりもしないという結果でしたね

コンペを出すために同じ努力をするのであれば、時間をうまく使ってたくさん応募するほうが入選する確率も増えるかと私は思います。

日々自分のアイデアを蓄積し、引き出しにしておくことは、実際に社会に出て仕事をするうえでも大事です。いつ自分にチャンスがめぐってくるかなんてわかりません。そのチャンスを確実に手にすることができる準備は常にしておくことが大事です!

出力が大事!

今思えばなのですが、入選したコンペについて思い起こしてみると、レイアウトとプレゼンに多くの時間をかけました。図面のプリントアウトの出具合もかなり何度もやって、色やフォント、線の強弱などの調整を細かく行った記憶があります。

けっきょく、

出力→レイアウト・プレゼン表現→内容→コンセプト→視点・背景等

というのが現実的な見られ方なんですよね。

パウレタ(一級建築士)
本当の検討順番の逆になっていくんですよ

どんなにおもしろい案でも表現がよくないと見てもらえない。ほかでも大体そうではないでしょうか?たとえばどんなにいい歌詞の曲でもその歌い手が下手だとぜんぜん伝わってこないですよね。

あと書き込んだ文章などについてですが、入選案を思い起こしてみると、 コンセプトなども極力書きすぎないようにしながら簡潔で明快に書きました

これらは実際に審査員の先生の感想などで私が自身のコンペに関するコメントを求めてお話を伺っていたときにいただいた内容の総括です。らは最終的に内容は見ていますが、やっぱりたくさん並んだ図面から視覚的に浮かび上がる印象を重視していたのです。

アイデアコンペは基本一人で!実施コンペは複数でもよい

私自身の意見としては、アイデアコンペは一人でやったほうがいいと考えます。アイデアコンペのほとんどはワンアイデアをどこまで表現として洗練できるかにつきると思います。なので個人のアイデアがより生きるようにするのであれば一人がベストです。

学生対象の実施コンペなどは模型を作成したり、図面本来の密度などを上げたりなど、やることが増えますし、より客観的な視点があったほうが入選しやすいので複数のグループで参加するのもありなのかなと考えます。

でもあくまでもコンペの目的は就職採用のネタ、ポートフォリオの充実、そして自分自身の設計のトレーニングであることを考えると、一人で行ったほうがメリットは大きいと思います

ポートフォリオのまとめかたについて以前ブログを書きましたが、

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結局グループで設計課題やコンペをやってまとめた作品は、就職採用側の意見を言うと、あまり見る部分がありません。せいぜい聞くことといえば、「この課題やコンペであなたはどんな役割であったか?中心であったのか?」ということになってゆきます。

パウレタ(一級建築士)
ですので、できるだけ一人でがんばってトレーニングを積んで、賞金も一人占めできるようにしてみてはいかがでしょうかwww

まとめ:たくさんコンペに応募して学べることは多い!

このコンペ入賞は多少運の部分も大きかったのですが、多くの作品を応募したなかでの当選でありました。あくまでもコンペは提出する人自身の作品であることから、実際に手を動かしてつくりあげるという作業をやってこそ、自分の感覚としてつかめる部分も多々あります

今回私がお伝えしたことは、どちらかというと、感覚的な部分ではなく、コンペの準備や体験をもとに言葉としてお伝えできることのみをとりあげています。もっと感覚的なことを伝えようと思っても、それは私自身にあるものなので、客観的にブログと言う媒体ではうまくつたわらないと判断しました。ただし、今回ブログに書いたことに関しては、その感覚をつかむための近道にはなるかと思っています。

パウレタ(一級建築士)
自分なりのコンペ入賞への道を積み上げてみてください!

↓ポートフォリオのまとめ方に関する記事です!

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