建築学生へアドバイス

建築学生必見!建築設計に必要な英語力とは?

 現在においては、TOEIC、英検など英語力を数値化を評価するのはもはやスタンダード。あたりまえに英語を使う時代になっています。

 しかしながら、相手をコミュニケーションをとるにあたって、私は上記が高いとうまくいくかというと必ずしもそうでないことを学生や社会にでてから経験しています。

 大学にも普通に海外から建築を学ぶため、留学生が来ています。留学生も日本に来ているので、ある程度日本語をがんばってはなしてはくれます。でも建築という専門分野をいっしょに勉強するにあたっては、国際的に広く使われている英語のほうが、シンプルな意志疎通ができましたね。

 そこで今回は、英語があまり得意でなかった私が英語を使ってどのように意思疎通をはかっていたかについて、自分自身の体験談をもとにお伝えできればと思います。

 今回のブログでとりあげたい英語力の定義は、留学生といっしょに授業課題をいっしょに行えるかというレベルとしたいと思います。

パウレタ(一級建築士)
これができれば海外に一人旅も楽勝でしょう!

英語を使ったコミュニケーションのコツ

難しい単語を使わない

 建築は専門分野ということもあって、少し難しい言葉もでてきます。私たちはそれらを辞書などを調べながらなんとか伝えようとします。

 しかしながら、英語圏でない留学生は、わざわざ使った難しい単語を知らないことが多いです。その言葉がどういう意味かという話になってしまいます(ネイティブであれば多少理解を示してくれるかもしれませんが)

そのとき、帰国子女の友人から、

できるだけかんたんな単語で伝えたほうがいい、それで十分伝わるから

とアドバイスを受けました。

 そのアドバイスによって単語だけでなく文法もできるだけシンプルにすることでより意志疎通がとれるようになりましたね。

 実はこれ、日本語で話すときにも通じます。特に人前でプレゼンテーションするときにも通じますのでこころがけてみてはいかがでしょうか。

スケッチとあわせて使う英語

 スケッチという視覚情報は、言語をこえた共有媒体であります。

 私は建築留学生とコミュニケーションにあたってはこれをよく使いました。 ちなみに旅行などで道を聞くときにも、スケッチでかんたんな地図をかいてコミュニケーションをとるという方法もたいへん効果的でありましたね。

 このスケッチを描いたときに添える説明もシンプルにすることが大事です。そういう意識でいると、設計提案のプレゼンテーションにおいても、よりわかりやすい絵と説明は必須条件なのであるなということがわかりますね。

 ちなみにスケッチとあわせて使うならこの言葉「like this」。こんな感じと言いながらスケッチを描く。お互いのイメージの共有にはなんて体のいい言葉なんだろうというの感じました。

海外の人との共同作業におけるコミュニケーションの肝!

 英語を話して、スケッチが描ければコミュニケーションはOKということはありません。

 相手は人間でるので、何度もやりとりを繰り返してお互いの考えを理解してゆきます。そのためには態度や行動でそれをきちんとしめさなくてはいけません。そのことについてを書いていきたいと思います。

聞き取りより伝えたい言葉が出てくるか

 英語の聞き取りは毎日聞いているとなんとなく相手の言っていることがわかってきます。

 しかし、ただ聞いているだけでは会話になりません。一番大切なのは自分が伝えたい言葉が口からでてくるかということです。

 相手の言っていることに対して、何らかの反応をしめす言葉を返さないといけません。日本人が弱いのはここだと自分は実感しましたね。

 この対策としては、相手に伝わりそうで、さらに使いやすい英語の単語などを準備しておくことがいいです。いっしょに作業していて、相手のこたえかたを真似して使ってみるのもいいかもしれません。最初はなかなかでてこないからこそ、相手がどう話すかをきちんと観察し、さらにダイレクトに伝わる言葉をいくつか自分の引き出しにいれておきましょう。

自分の意見を伝える重要性!

 礼として最初に私の経験談をお話しします。留学生といっしょに設計しているとき、私とヨーロッパの留学生の間で意見のぶつかり合いがありました。結論から言いますと、けっきょくうまくしゃべれない私がおれて、彼の意見を採用したかたちになりました。

 これで私はくやしいおもいを何度もしましたね。何度も留学生に言い負かされて、自分のアイデアをとおすことを断念してしまいました。

 そんなとき、ヨーロッパに住んでいた帰国子女の友人から、

彼らは意志を通すことが個性だとも思っているわけで、人の言うことはきかない。それをぶつけあうことでしか方法はない。極端なはなし、彼らの襟首つかまえてでも自分の意見をとおす意気込みじゃないとなめられるだけだよ

と言われました。

 この言葉は当時の私の心に深く刺さりましたね。そのくらいの勢いでコミュニケーションをとらないと、ただでさえ同調傾向な日本人は欧米人にやりこまれてしまうということです。

まとめ

 最近では、翻訳機がかなり発達しています。友人が学会で海外に行ったときなんか、首に翻訳機をぶらさげて、会話がそこで翻訳されるなどということができるようになっています。そのほかにもネットの翻訳機も精度も随分あがってきましたよね。

 でもいくらテクノロジーが発達したとしても、会話は人と人、意志がより通じるコミュニケーションができることが重要です。でないと結局のところ心も通じることがなく、互いを知ることができません。それは共同作業を行ううえでは重要になりますよね。下手でもそれなりに伝える意志を表現できれば、それは機械以上に効果をもつこととなります。

 だからこそ、息遣いのあるコミュニケーションを行ううえで英語は最低できていないと人間関係を構築することができません。

 いい仕事はいいコミュニケーションから生まれることを意識し、様々な国の人と意見を交換できる準備を常にしておきましょう!日本以外で建物を設計しなきゃ食べていけない時代も近いかもしれませんよ!

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