建築士という資格

2020年度一級建築士製図試験を解答してみた!エスキスプラン掲載

 2020年の1011日、新制度となってはじめての一級建築士製図試験が行われました。昨年同様に試験直前になって台風が近づき心配されましたが、それなりにそれて思ったほどの影響はなかったように見受けられましたね。

まあ何はともあれ、受けられた方々、どうもおつかれさまでした。どうでしたでしょうか?手応えはありましたでしょうか建築士の資格学校では、試験後すぐに速報として解答例を発信しているところもありましたね。

パウレタ(一級建築士)
いつもながら早い

ということで、1週間遅れとなりましたが、昨年にならって私自身も試験の解答を行ってみました

パウレタ(一級建築士)
昨年は美術館だったので楽しくやれたのですが、今回は高齢者施設ということであまり自分自身馴染みのない施設用途でありましたのでなかなかときにくかったですね

今年度の試験は基準階と低層階どちらで出題か?

今年度の課題は階数に関する言及をしていませんでしたね。つまり、基準階タイプなのか、低層階タイプなのかがわからなかったわけです。

パウレタ(一級建築士)
これについては受験生はより幅広く勉強しなくてはいけなかったから大変であったでしょうね

そして本試験で出された課題は3階建て

おそらく最初から高齢者施設という複合がない今回の建物において3階建てで限定すると、やる勉強が絞られすぎるのではないかと試験元が考えたんだろうね
先輩(一級建築士)
パウレタ(一級建築士)
なるほど、でも毎年こんな感じじゃ勉強も大変ですよね
たしかにね、ただでさえ年々難しくなってきたり考える量も多くなってきているからねえ
先輩(一級建築士)

 

今年度の製図試験の難易度は?

 さて、今年度製図試験の難易度にですが、一級建築士の資格予備校がどんな難易度評価をされているかを見てみましょうか。20201020日現在での各社に掲載されたホームページの文章や動画をざっと確認いたしますと、以下のとおりです。

・日建学院→難しい

・総合資格学院→特に言及されていない

TAC→難しい

どうでしょう?

ちなみに私が解答してみての感想としては「昨年よりは易しい」と感じましたね。

パウレタ(一級建築士)
あくまでもプランニングに関してですがね

高齢者施設という、馴染みのない用途についてを先輩(先輩は高齢者施設を多く手掛けているため)に教えてもらったせいなのか、すいすいとプランニングが進みました。

でも今回は部屋数や面積が多かったので、作図量がかなり増えたことから、けっきょくは時間が必要で大変だったであろうなというのが予想できます。

パウレタ(一級建築士)
というか、この作図量だとプランのレベルをやさしくしないと時間内には終えることはできないなあという印象でしたね

今年度の製図試験問題で目新しい部分は?

課題文の構成が変わった!

新制度でどこが変わったのか?まずは課題文の構成ですね。

「ぱっと問題を見て、おお!と感じましたね」

一昨年、昨年までですと見開きA2の用紙の最後の部分に敷地図が掲載されていたのですが、今回は早々と課題用紙を向かってみて左側に描かれてありました

「こういう変化であせってペースを乱す人もいたりするんですよね。でも落ち着いてまずは読んでみることです。内容的にはそんなに大きくは変わってませんから」

ユニット

あまりがっつり高齢者施設の仕事に関わってきていない私にとっては馴染みのない言葉なのですが、先輩によれば、わりとこのユニット型という形態が現在においては主流となっている形態とのことでした。

最近はけっこうこのスタイルだね。君もそのうちこういう用途を受ける機会もあるだろうから、知識としておさえておくべきだね。こんど手伝ってみる?
先輩(一級建築士)
パウレタ(一級建築士)
はあ、まあ機会があれば(できればあんまりやりたくないなあ)

アラーム弁室

アラーム弁についてなんか製図試験で出るようになるなんてねえ。君わかってる?
先輩(一級建築士)
パウレタ(一級建築士)
まあ、なんとなく、それなりに。って感じでしょうか

ここも普段実務であつかっていないと焦る部分でしたよね。私は最近小規模の案件を設計することが多かったので、ついつい調べてしまいました。

構造計算に関する記述

計画の要点に関しては構造計算のルートを自分で設定し、それについてを説明させる問題なんかものがでてましたね。

おぼえているかい?
先輩(一級建築士)
パウレタ(一級建築士)
えーと、ルート1が許容応力度計算でとか。ルート3になると保有水平耐力計算で~。みたいな。キーワードとしてはでてくるのですが、文章で説明となるとあまり自信がないです。構造は構造設計にまかせっきりですしね

インフルエンザとノロウイルス対策

そしてインフルエンザとノロウイルス対策についても問われていました。これも新しい部分ですよね。やはり新型コロナウイルスの影響もあって、高齢者に対する外部からの対策が建築においても必要があるというメッセージにも受け取れましたね。

君ならどうこたえる?
先輩(一級建築士)
パウレタ(一級建築士)
え~と、そうですね。仕上げを抗ウイルスのものにするとか、ですかねえ。あと換気や空調とか。。

パウレタの解答例

さて、ちょっと前置きが長くなってしまいましたね。ということで高齢者施設という用途の特徴でわからない部分は先輩に聞きながらになりましたが、私も解答してみました。冒頭でも書きましたが、エスキスに関してはわりとすいすい解いていくことができました。しかしながら、課題文の読み取りはなかなか時間をくってしまいましたね。今年もしっかり読み取りができないとプランニングに大きく影響してくるところが多かったように感じました

ということで読み取りに30分以上と少し時間がかかってしまいましたが、その後のエスキスは2時間以内に完了し、目標であった読み取りとエスキスふまえて2時間30分で解答することができました。

ちなみに今回も解答はエスキスプランまでとさせていただきます。断面図もPSも記述も個室のプランや什器・家具など細かい表現省略しました。すみません。ご了承ください

部門の構成について

まず部門の階振り分けについてですが、断面的にはこんな感じです。

ここに関しては特に迷う要素もなかったですね。受けられたほとんどの方がおそらくこのような構成であったのではないかと思います。

パウレタ(一級建築士)
個室がたくさんでてくるので、上の階からおいていく感じで配置してゆきます

3階は居住のユニット2つ2階は残りの居住のユニットと居宅サービス部門、そして1階は共用と管理・設備関係ということになります。

エスキスプラン

では私のエスキスプランはこちらになります。

※今回も私自身が解答してみただけのもので模範解答ではありません。ご容赦ください。合格発表時に国土交通省から発表される標準解答例が出るまでの話題のひとつとして見てください。

(プラン画像の無断転用はお断りいたします※ホームページのリンクを貼る程度ならOKです)

<面積表>

建築面積:42×24+7×6  1050

床面積:

 1階 42×24      1008

 2階 42×24-42×1.5-42×1.5  882

3階 42×24-42×1.5-42×1.5  882

 合計 2772

かんたんに補足しますと、私はユニットを南北に分けて配置としました。最初は東西に分けた配置にしていたのですが、ユニット玄関をそれぞれもうけないといけないこと、居宅サービスの玄関ももうけないといけないことから、動線とゾーニングのおさまりとしてはユニットを南北配置にしたほうが個人的にはやりやすかったなという印象でした。ユニットの配置は南北、東西、どちらもありえる選択肢であると思いますね。

パウレタ(一級建築士)
3階は玄関は共有でもよかったんですかね?そこが迷いましたね
受験者も迷ったと思うよ。いいんじゃない?そういうところもあるよ。ただ部門が変わるところは玄関は分けたほうがいいだろうね
先輩(一級建築士)
パウレタ(一級建築士)
そうですよね

あと迷ったのは廊下の幅についてですね。課題文には屋内は1.8メートルは確保と書かれていましたが、管理は別にいいんでしょうかね。とか思ったり。

いや、要求されているからやはり必要なんじゃないかな
先輩(一級建築士)
パウレタ(一級建築士)
あ~、やっぱそうですよね~。この解答では分けて描いてはみたのですが、おさめるのがたいへんなところのひとつではありましたね

 

まとめ

というわけで、今回は2案出す時間の余裕もございませんでしたので1案だけとさせていただきます。さて、みなさんの解答はどうでしたでしょうか?

基本的に今年度の試験は、1発アウトみたいな爆弾がしかけられている問題ではなく、細かい減点の積み重ねで合否が左右されるタイプだと思います。

個人的な感想としては今回のタイプのほうが受験生にとっては比較的平等な試験となるのかなあという印象がありましたね。

パウレタ(一級建築士)
せっかく努力してきたのが一発アウトのしかけでだいなしになるというのが気に入らないんですよね
今後もこんな感じで出題されるといいけど、まあそうもいかないだろうね
先輩(一級建築士)

さてさて、今回の試験の合否の分かれ目はどこになるのでしょうか?新制度になっての合格者はいったい何名になるのか?12月の合格発表の結果、今年は非常に興味があるところです。

 

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