建築士という資格

令和元年度一級建築士製図試験を解答してみた(エスキスのみ)

★令和元年12月8日に行われた再試験も解答してみました!ご興味ありましたらご覧になってみてください!!

令和元年度一級建築士製図再試験を解答してみた(エスキスのみ)

 

 令和元年の1013日に新元号になってはじめての一級建築士試験の二次(製図)試験が一部行われました。

 一部というのはもうすでに受験者及び建築関係者ならばご存知のとおり、台風19号の影響により、日本では甚大な被害を受け、関東や東北、東海、北陸などの都市では試験が中止となりました

 この前代未聞な規模の中止に私自身驚きましたが、それ以上にこの災害による様々な場所での被害状況をメディアを目の当たりにし、自然の驚異に私たち人間はこれまで何もできないのかということを思い知らされた次第です。現在もこの被害の影響を受けた地域やそこに住まわれている皆さんの一日でも早い回復を願っておりますとともに、犠牲者の方々のご冥福をお祈り申し上げます。

そして昨日建築技術教育普及センターのホームページを見てみましたら、先日受験することができなかった方々のための再試験が令和元年128日に実施されるという発表が掲載されておりました。モチベーションの維持など調整もたいへんではあると思いますが頑張ってください。健闘をお祈りいたします。

 そして先日受験されたみなさん、おつかれさまでございました。手応えのほどはいかがであったのでしょうか?予備校ですとすでに解答速報などが発信されており、その解答例などをみている方も多いかと思います。

 私自身もブログで一級建築士試験に関する発信をしてきておりましたので

【一級建築士製図試験】「美術館の分館」は本館建物と連結する?

何年ぶりになりますか、ちょっと昔を思い出しながら、試験の解答をしてみました。今回の試験に関する感想などもふまえていければと思っています。

パウレタ(一級建築士)
先輩の事務所のスタッフに受験者がおりまして、課題文を見せてもらいました
君の予想はずれたなwww。既存の本館との連結はなかったね。さて、本試験を現役一級建築士が解けるかなあ
先輩(一級建築士)

令和元年度試験の難易度は?

さて、実際の試験の難易度はどうだったかというと、私個人の見解としては「難しい」と感じましたね。

では実際に一級建築士の資格予備校はどんな総評での難易度評価であったか。

令和元年10月24日現在での各社に掲載されたホームページを確認いたしますと、以下のとおりとなっておりました。

・日建学院→易しい

・総合資格学院→やや難しい

TAC→難しい

パウレタ(一級建築士)
あの課題文の情報量を読み解いて、6時間30分で製図まで完成させるということを考えると「易しい」ってことはないような気がするんですけどね

パウレタの解答例

さて、解いてみました

パウレタ(一級建築士)
いやあ、思っていた以上に時間がかかりました

通常は全体で6時間30分ということで、課題文の読み取りとエスキスをあわせると2時間30分前後で片付けておきたいところなのでしょうね。すみません、私パウレタは3時間をゆうに超えてしまいました。

なさけないね。とか言いながら私も取り組んでみたんだがね、君以上に時間がかかってしまったよ。記述も多くなったねえ。これは計画のところ以外は勉強なしで解答できないよ。難しくなったなあ
先輩(一級建築士)

先輩のおっしゃるとおり、年々難しくなっているというのが取り組んでいてわかります。これを6時間30分で解答している受験生のみなさん、すごいです!

とまあ、言い訳をならべていてもしょうがありませんので、とにかくエスキス案を載せます。ちなみにあまり時間がなかったので、解答はエスキスまでとさせていただきます。断面図もPSも記述も省略しました。すみません。ご了承ください。

パウレタ(一級建築士)
先輩からいろいろ言われまして結局3つプランを出して掲載しています
がんばったねえww
先輩(一級建築士)

※あくまでも私自身が何も手掛かりなしに純粋に解答してみたプランですので以下掲載したプランが模範解答ではありませんのでご容赦ください。合格発表まで、もしくは国土交通省の発表する標準解答例が出るまでの参考資料、いや「話題のネタ」そのひとつとしてながめていただければと思います。

(プラン画像の無断転用はお断りいたします※このホームページのリンクを貼る程度ならOKです)

プランA

まずまっさらな状態で最初に私が解いてみたプランがこちらになります。

「どうぞ。。」

<プランA面積表>

建築面積:27×27+14×12+1×7   904

床面積:

1階 27×27+14×12       897

2階 7×14+27×13-6×7+14×12  575

3階 27×27-6×7   687

合計 2159

何?西側にメイン出入口があるの?ずいぶんアプローチ奥まっているじゃん。A2の課題文の最後のほうに本館のプランがあっただろ?あれ見るとさ、やっぱり北からのアプローチはないといけないんじゃないかな
先輩(一級建築士)
パウレタ(一級建築士)
やっぱりそうですよねえ。。
たしかに長辺方向からのアプローチのほうがプランニングはしやすいのはわかるけどさ
先輩(一級建築士)

敷地周辺にある公園(西側と南側)と本館(東側)に引っ張られてこんな案になってしまいました。公園や本館に向けての出入口をもうけなくてはいけないことが課題文には書いていたのですが、少しその内容に引っ張られすぎてしまいました。ひさしぶりにやって自分が受験生であったことを思い出したのですが、私はたまに課題文にある一文になぜかもっていかれて偏りのあるプランに走ってしまうところがありました。当時通っていた予備校の講師からも注意をよく受けていましたね。

確かに先輩がおっしゃるとおり、今回は北側にメインの出入口をとるというのが無難なような気がしますね。

サブエントランスはぜんぜんありだと思うけどさ
先輩(一級建築士)
パウレタ(一級建築士)
はい。。。

今回の試験は道路が北側付け、そして南北に縦長敷地ということで短辺方向からのアプローチということで受験した方々はプランニングに苦労しただろうなと思います。

しかも今回は建蔽率が60%しかないからね
先輩(一級建築士)
パウレタ(一級建築士)
いやあほんときつかったです

プランB

ということで、先輩のご指摘を受け入れ素直に北側の道路からアプローチした案がこちら。

パウレタ(一級建築士)
たしかに実際描いてみてみると、これがオーソドックスな案のような気がしてきました

<プランB面積表>

建築面積:24×37+7×1   895

床面積:

1階 24×37         888

2階 24×14-6×11+12×23  546

3階 24×24-6×11+12×13  666

合計 2100

なんでプランBは屋上庭園が南西側じゃないんだよ。南と西に公園があってひらけてるのに。プランAみたいな配置でいいんじゃないかなあ。課題文の留意事項でも公園に向けた配慮が書かれていたしさあ
先輩(一級建築士)
パウレタ(一級建築士)
最初はそう思ったんですけどねえ。屋上庭園に客土があるんでその下部の梁をちょっと下げなきゃいけないじゃないですかあ。庭園部分だけ下げるのもちょっとと思って。あと、スパンを飛ばしているんで、そこをイレギュラーな構造にするのはちょっと。。
ああ、なるほどお、まあ、たしかにやらしいおさまりになってくるよね。実際に設計するなら私も構造に相談したくなるかな。ちゃんと断面と構造に関して気にしながら設計してくれたわけだ!さすが一級建築士。じゃあ断面図も描いてみなよ
先輩(一級建築士)
パウレタ(一級建築士)
いや、今回はエスキスプランのみでご勘弁ください。。

私が悩んだ箇所は展示系とアトリエ系の階振り分け

プランCのエスキス案もあるのですが、それを掲載する前に、私が悩んだ部分をこちらであげさせていただきます。

それは、今回の課題の主要室である、展示諸室とアトリエ諸室の階の振り分けです。

プランAとプランBでの階の構成はこちら

展示諸室は1Fと2Fにもうけ、アトリエ諸室は3Fにまとめるというゾーニングの考え方です。

そしてもうひとつ悩んだのがこちら

こちらはFに展示諸室をまとめて、設置階が指定されている創作アトリエは3F、そしてその他のアトリエ諸室は1Fにもっていくというゾーニングです。

この2つの方向性でなやんだわけではあります。けっきょく、Fと3Fでアトリエ諸室がばらばらにゾーニングされるよりは、1Fと2Fが展示諸室でまとまっていたほうが自然な振り分けになるのではないか?ということでプランAとプランBを進めていったという経緯があります。

プランC

こちらが先ほど話題にあげた、Fと3Fでアトリエ諸室を振り分けた案です。

<プランB面積表>

建築面積:25×35+4×1+0.5×10   919

床面積:

1階 25×35   910

2階 25×35-6×7+12×23  868

3階 25×14-6×7+14×7  406

合計 2184

パウレタ(一級建築士)
描いていてこれもありなような気がしてきました!
ゾーニングに関する計画の要点の記述がプランCだとちょっと書きにくいような気もするけどねえ
先輩(一級建築士)
パウレタ(一級建築士)
ゾーニングのそういう選択をちゃんと設計者がして記述で伝える。まさに設計者が設計方針を自分で決定し、クライアントにその設計意図を伝える形式になっていましたね
でも要望はいろいろ細かく設定されていたねえ。これを6時間30分で仕上げろなんて厳しいクライアントだよ(笑)
先輩(一級建築士)

 

まとめ

 さて、みなさんはいかがでしたでしょうか?

3つのプランを出してみたことで、その方向性が枝分かれする傾向があることぐらいは参考になったかと思います。

 基本的なパターンとしては、上記でとりあげた展示室とアトリエ諸室振り分け、そして1階にもうける管理部門が西側か東側か?という選択肢のパターンからのプランニングがでてくるのではないでしょうか?

 個人的には多目的展示室1階展示室2階アトリエ部門3階が無難なような気がしますが、今回の難易度ではそこが合否の焦点にはなってこないのではないかなあと思ったりします。

 しかも今回、東京首都圏や名古屋、仙台などのメンツが再試験にまわり、本試験を受験したなかでまず最初の合格者が選抜されるのを考えると、レベル的には若干低くなってくるのではないかなと勝手に考えたりします。

パウレタ(一級建築士)
ということは私の最初やったプランAも十分可能性があるのではないですかね?
あるかもしれないけれど相対試験だからね。そういう案が少なかったら省かれるっていう可能性もあるかもね
先輩(一級建築士)

合否の分かれ目は一体どんなことになってくるのでしょうか?

そして再試験はどんな内容で出題がなされるのでしょうか?

<追記2019年10月25日>

本試験の解答したことをふまえ、2019年12月8日に実施される再試験内容の予想をしてみました!ご興味あるかたはご覧になってみてください!!

今度こそ連結?令和元年度一級建築士製図試験の再試験を予想!

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