家づくりのアドバイス

注文住宅と資金計画!家づくりの諸費用を一覧化してみた!

 家を建てるうえで大切なのは何といってもやはり資金計画です。では、いちから家を建てようとするとして、いったいどのくらいの費用がかかってくるのだろう?と思われる方が多いはずです。

 人生のうちで家を建てるのは一度、多くても二度くらい。そんな買い物はやはり失敗したくない。でも、学校ではそんなこと教わりません。

 そこで今回のブログでは、家を建てるにあたってどのような費用がかかってくるのかを、大きく土地、住宅、住宅ローンに分けて整理しながらまとめてみたいと思います。

 ちなみに最初に申し上げておきますと、このブログを書いております。パウレタは、住宅の設計を行い、かつ自宅の設計もおこなった一級建築士です。仕事の専門的視点とプライベートから一般的視点からこの文章を書いておりますので、それなりの信憑性があります。

 このブログを読んでいただいて、今後の家づくりの参考材料にしていただけたら幸いです。

土地に関係するもの

 まず、土地がないと建物を建てることはできません。その土地を購入する際にかかる費用をまとめていきたいと思います。

(もう家を建てる土地はありますよという方は次の項目をご覧ください)

土地代

 まずは購入する土地の費用になります。まあ、これは説明不要かとおもいます。

まだ土地すらみつけていらっしゃらない方は、それ用の記事も作成しましたので、よろしければこちらもあわせてご覧になってください。

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仲介手数料

 売主(個人もしくは不動産会社)と買主が直接やりとりをして土地の売買を行う場合はいりませんが、たいていの場合、仲介業者さんを売主買主の間にはさみ、売買契約に進むことになります。そういう場合は土地に対する仲介手数料がかかります。

 目安としては

売買価格×3%+6万円+消費税=仲介手数料

となります。

 こちらは仲介手数料の算定方法のひとつである速算法(売買価格×3%+6万円)によって算定しております。

 ちなみに不動産には消費税はかかりませんが、仲介手数料にはかかってきますのでご注意を!

印紙税

 土地を購入する際には売買契約書を交わします。

 金額は購入価格によって異なります。どのくらいの金額がかかるのかは国税庁のホームページに記載されています。ご参考までにリンクを貼っておきますので確認をしてみてください。課税に対する軽減措置もあったりしますのでどうぞご注意ください。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7102.htm

所有権登記費用

  土地を購入するにあたっては、不動産登記を行います。登記の種類は所有権移転登記となります。

 所有権移転登記は、その売買や贈与などで不動産の所有者が変わった場合、法務局が管理している登記記録情報を変更するために行うものです。法律的に義務付けられてはありませんが、登記した情報は公的な裏付けとなります。トラブル防止のためにしっかり行っておきましょう。

 登記に関する手続きは、一般的に司法書士に代行してもらうために依頼する場合が多いですので、ご相談をして見積もりをしてもらってください。

不動産取得税

 不動産取得税はその名の通り、不動産を取得したときに課税される税金です。

 ※一定の条件を満たす不動産の場合、軽減措置により非課税となることもあります。

目安としては

固定資産税評価額×4%(2024331日まで軽減措置あり)=不動産取得税

となります。

登録免許税

不動産の所有権の登記にかかる税金です。

目安としては

固定資産税評価額×0.42%(建物のみ、2022331日まで軽減措置あり)

となります。

家(建物)に関すること

建設費用

 家そのものを建てるための工事費用ということになります。ここに関しては実際に施主自身の要望を設計図にして構造や仕上げなどを決定してその価格がわかってくることになります。つまり実際の金額は建てる直前の工事請負契約においてはじめてわかってくることになります。

 でもおおまかな工事費用はつかんでおいて予算計画を立てていきたいのが率直な意見です。とにかく手っ取り早く自分の要望を間取りと見積に出すのであればウェブを活用したサービスなどがおすすめです。

上記に関連して、家づくりのシミュレーションのための記事も書いております。よろしければ、参考までに読んでみてください。

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設計料

 建物を建てるためには、建築士が設計図を作成し、それを実現するために監理を行います。その仕事に対する報酬のことを一般的に設計料と呼ばれています。設計事務所に設計を依頼する場合は設計料そのものを請求されますが、設計と施工がいっしょになっている住宅会社に家づくりを依頼する場合は、工事費と設計料をいっしょに見積にふくめたかたりで請求することが多いです。

 設計料の目安としては建物工事費の1015%くらいになります。

建築確認申請審査手数料

 家を建てるにあたっては、役所などの審査機関に建築確認申請の書類を提出しなくてはいけません。

 普通は委託した設計事務所や住宅会社が代理で申請書類を作成して提出します。作成に関する料金は設計料に含まれているのが一般的です。

 しかし、建築確認申請審査手数料に関してはクライアント自身が支払うのが通常ですので、その料金もおさえておきましょう。

 家の規模ですと、目安としては1回の審査料は2~6万円くらいです。2階建てくらいの家であれば、書類審査と完了検査の2回となります。3階建てですと中間検査というものも発生しますので、その分審査料を支払うことになります。

 ちなみにその他にも長期優良住宅や住宅性能評価の住宅を建てたいという方がいらっしゃれば、その申請書類を審査するに費用がかかったりします。

新築に関する登記費用

 建物を新築したら不動産登記を行います。登記の種類は表示に関する登記である「表題登記」と権利に関する登記である「保存登記」に分かれています。こちらを行うにあたっては一般的には専門家である土地家屋調査士、司法書士にお願いするため、その費用が発生します

表題登記

表題登記は法律で義務付けられています。新築した建物の所有権を取得したら、その取得日から1か月以内に表題登記を申請しなければいけません。

 表題登記は自分で申請することも可能ですが、一般的には専門家である土地家屋調査士に依頼することになります。

保存登記

 保存登記は表題登記の次にする登記で、所有権に関する登記になります。あと例えば建物の売った場合、表題登記だけしていて保存登記をしていない売主は、保存登記をしなければ、買主へ所有権移転登記をすることができません。

 こちらの登記は申請が法律で義務付けられていませんが、ローンを組む場合、保存登記をしなければ抵当権設定登記をすることができません。気をつけましょう。

 保存登記は自分で申請することも可能ですが、一般的には専門家である司法書士に依頼することになります。

住宅ローンに関すること

住宅ローンの抵当権設定登記費用

 住宅ローンを利用して家を購入するとき、金融機関が建物と土地に抵当権を設定します。

抵当権とは、借主がローンを返済できなくなった際、その不動産を担保に優先的に弁済を受ける権利のことをいいます。

 住宅ローンは土地と住宅両方、または住宅のみなど個人で異なります。こちらの登記に関する手続きも、一般的に司法書士に代行してもらうために依頼する場合が多いです。

ですので司法書士事務所に見積もりを依頼してください。

印紙税

住宅ローンの契約書に貼る印紙代が必要になります。

融資事務手数料

住宅ローンの契約をする金融機関に支払う手数料も発生します。

金額は金融機関により異なりますますが、

目安としては

借入額の13%程度となります。

ローン保証料

住宅ローンの返済ができなくなった場合に、返済を肩代わりする保証会社に支払うお金です。

(フラット35を利用する場合は不要となります)。

また金融機関によってはゼロ、毎月の金利に上乗せの場合もあります。

しっかり確認しておきましょう。

物件調査手数料

 住宅が融資基準に適合するかどうかの調査にかかる手数料となります。フラット35を利用する場合にかかります。

目安は書類を提出し、審査する機関によって違いがありますが、一戸建てですと2万~8万円くらいとなります。金額の確認をしておきましょう。

団体信用生命保険料

 大体の場合、住宅ローンを組むときに加入する保険の料金です。

 この保険はローン返済中に、あってほしくはないですが、世帯主が死亡したり、高度障害など万が一のことがあって住宅ローンの返済ができなくなった場合、保険会社からローン残高相当の保険金が支払われ、ローンが完済されるというシステムのものです。

保険料はご自身で払う場合もありますし、銀行による支払いとなっておりましたの場合もあります。確認しておきましょう。

火災保険料、地震保険料

 住宅ローンを組む際、火災保険への加入を必須としている金融機関がほとんどです。

地震に備える場合は、地震保険も必要となります。保険の内容をしっかり確認しておきましょう。

目安としては、

火災保険料ですとだいたい20万~40万円程度(10年一括契約のケース)

地震保険料は5万~25万円程度(5年一括のケース)

あたりが相場となるかと思います。

その他

固定資産税、都市計画税

所有する住宅に対してかかる税金です。土地・建物を11日時点で所有している人が、

その年の1年分の税金を納めます。

 一般住宅は120平米までの部分について3年間、税額が2分の1に軽減されます(長期優良住宅はさらに優遇されますので確認しておきましょう)。

目安としましては

固定資産税:固定資産税評価額×税率1.4%(標準税率)

都市計画税:固定資産税評価額×税率0.3%(上限)

となります。

その他にも

・家具家電購入費

・引っ越し

・テレビ、インターネットの契約

・隣人あいさつ(菓子折り)

などなどお金はかかりますが、こちらは個人によって大きく価格が異なると思いますので省略させていただきます。

家を建てるためのお金の種類は結構多い!

 いかがでしたでしょうか?

 家を建てるという行為には様々なお金がかかってくるのが今回のブログでわかったかと思います。単純に土地を買う金額、建物を建てる工事金額だけでは家は建たないということです。

 いやあ、家を建てるのってお金がかかりますね。と、お金のお話をするといつもクライアントにぼやかれる毎日です(笑)。

 これらを見通した資金計画をきちんとすることで、自分の身の丈にあった生活を物理的に手に入れることができるわけです。

 まずは何よりお金とご自身の生活のバランスをきちんと把握しながら進めること。その大切さをご理解いただけたら幸いです。

 

↓まずは自分が要望する家そのものの価格を知りたい方向けに記事を書いております。ご興味がありましたら是非読んでみてください。

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