一級建築士試験の勉強方法

建築士の青田買い!法改正で資格予備校が人材を見極める場所となる理由

前回のブログでは、大学を卒業すると、すぐに一級建築士の受験資格が与えられることをお伝えしました。

これによって、より建築学生のころから勉強の準備をしやすい状況になり、これから建築士を取得しようとする若い人たちにはメリットが生まれました。しかし私としては企業や設計事務所にもかなり大きなメリットがあるのではないかと考えています

建築士を取得するための資格予備校が人材の宝庫に!

建築士という資格を取得するためには、まず予備校に通え!

というのが最近ではあまり前になりつつありました。ちなみに私も予備校に通って一級建築士の資格を取得しました。学校に通うことにした理由は以下のとおりです。

勉強時間を確保

年々徐々に変わっていく試験傾向を分析してくれる

試験そのものの難易度が年々アップして自分では手に負えない

もちろん通うのにはそれなりにお金がかかりますが、そうしなければ勉強に取り組むための時間がよりかかってしまうと考えました。私は時間をお金で買ったわけです

おそらく、法改正により、建築士という資格をとりたい人は建築学生のうちから現在よりもたくさんこの資格予備校に通うことになることが考えられます。ということは、建築士の卵が確実に予備校にいる割合が高くなるだろうと思うのです。

設計事務所や企業は、予備校をながめると、高い確率で建築士に将来なる人材をみつけることができるといえます。反対に建築学生はそうなる人材であることを予備校に在籍していることでアピールができるといえますね

予備校の講師は建築士である!

予備校で学科試験の講座を担当している先生は建築士であるし、製図試験の講座を担当している先生は建築士であります。大学や専門学校の先生であったり、ご自身で設計事務所をやられたりしている現役ばりばりの建築士であるのです。予備校と企業の規則を私は知りませんが、もしかしたら設計企業に属している建築士の方もそのなかにいるかもしれませんね。

彼らは、生徒に授業を教えています。特に製図を教えている先生がたは、より個々の能力を把握していることになります。私の先輩で製図の先生をされているかたがいらっしゃるのですが、そこで優秀な生徒を事務所に誘ったことがあるそうです。誘った生徒は無事建築士に合格。優秀な建築士としての人材を先輩は建築士の資格予備校でゲットしたのです!

この例は小さな設計事務所に関することですが、この先企業が目をつけ、積極的に上記のことにとり組めば、優秀な建築士を予備校でスカウトできることができると私は考えます(規制があったりこれからできてしまえばその範囲内でということになります)。

採用するなら建築士の資格をもつ可能性が高い人材がいい!

企業も採用するなら建築士になる可能性が高い人材をほしがるのは当然のことでしょう!事務所や企業において建築士の数というのは、プロポーザルなど、仕事を受注するうえではひとつの重要な数値であります。採用した従業員がなかなか資格をとれないという状態の企業も多くあります。こういう人たちはどんどん社内での立場が危うくなってくるかもしれませんね。

学科や製図の成績は能力の定量的な判断材料

学科試験の成績がいいということは学力があるということになるはずです。そして勉強できる能力があると見てとれもするでしょう。それだけわかるだけでもいいかもしれません。勉強ができる才能。これは何にもかえがたいものであると思いますよ。けっきょくそういう人が企業を強くしますからねえ。

特に製図試験の講師が品定めしやすいでしょうね!学科を受かっているということで、これから建築士になる可能性が高い。そして先ほどの項目で述べましたように、製図の能力を把握できます。企業は製図講師をスカウトとして今後送りこんでもよいのではないでしょうか。

建築士資格を取得したいやる気ある人を採用できる

能力以前に、とにかくやる気のある人を採用したいというのも、どの企業も思っていることであると思います。面接やポートフォリオだけではやる気などわかりません。採用してある程度時間を要して、ああ、この子はこのくらいの子なのだな。というのがわかってきます。やる気は大事!

建築士になりたいと考えてるということは、建築で食べていきたいという意志表示、やる気そのものなのではないでしょうか。そのやる気がお金をわざわざかけてまで資格をとりたいという意欲ある人材を、はっきりをみつけることのできる場であることは、通っていた私にもよくわかります。

大学院期間が企業と学生にとって売り手買い手市場になるかもしれない!

学部から大学院に進学する建築学生は今も昔もいます。企業と学生双方にとって、この期間はチャンスになるだろうと思います。

大学院に進学しようとする学生はより建築に関する専門的な能力や機会を得たいという意識があってそうしています。意識だけでなく、能力も高い人がほとんどです。大学院の試験に受からなければ進学できないし、入りたい研究室の教官にもある程度認められていなければ進学できません。そういう人たちは、将来もきちんと設計している人たちが多いので、予備校に通う割合も多くなることが考えられます。

「教育訓練給付制度」にかわる学生のための学費制度が確立したら!

現在は就労している人には、学費の一部を補助する制度があります。「教育訓練給付制度」といって、私も設計事務所勤務時代に申請をおこなって一部を補助してもらいました。これはお金がなかった私にとってはかなり大きかったです!

ただし学生は条件である雇用保険には入っていないので対象にはなりません。予備校で学割などのサービスを行っていたりするみたいですが、さらに学費を支給してもらえる制度が確立したら大きいでしょうね!建築士になる若い人がより増えるのではないかと考えます。

まとめ

建築される建物はこれから減っていくかもしれませんが、建築に関する仕事はなくなることはないと私は考えます。人が生活する場所は建築物のなかであることは変わらないのです。これから建築士の役割はいろいろさらに分かれ、役割がより明確化されていくかもしれません。そのなかで大きな設計事務所など企業の組織は、時代のなかで職能を変革していくことになるでしょう。

建築士である。それがあたりまえの時代になってしまい、資格をとって社会人としてすぐ動ける若い存在がこれから多くでてくることになるでしょう。それを確実にゲットするされる時代はもうすぐそこなのです!

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