建築士という資格

設計士という資格はあるのか?建築士との違いを問う

 最近街で高校の同級生と何十年ぶりかの再会をしました。その際、お互いの現況を報告しあったわけですが、私が現在、建築の設計を仕事にしていると説明をすると、「へえ、設計士さんなんだ!すごいねえ」といわれました。

パウレタ(一級建築士)
うん?設計士?

建築士である私にとって、この友人の言った設計士という言葉が気になりました。

パウレタ(一級建築士)
設計士ってあまり私自身は使わない言葉なんですよね。聞くと違和感をおぼえます

ちなみに「せっけいし」と言葉をパソコンで打ち込んで漢字変換するとちゃんと設計士とちゃんと出てきます。

パウレタ(一級建築士)
これまた不思議だ。ちまたでは浸透している言葉なのでしょうか?

いったいこの設計士というのは何を指しているのか、今回はこの言葉の定義を少し掘り下げていきましょう。

建築士とは?

 まずは基本的なお話からしたいと思います。現在私が取得している建築士という資格は、きちんと国家資格としてあるもので、基本、建築系の学校を出た人が一定の実務経験を経て受験資格を得ることができます建築士資格の種類としては、一級建築士、二級建築士、木造建築士という3つの資格が試験を合格して取得できるものになります。

パウレタ(一級建築士)
ちなみに建築士を取得後、ある一定の期間、実務経験を得ることによって管理建築士、構造一級建築士、設備一級建築士などという資格を取得することができます

設計士とは?

設計士という名の付く国家資格は実はあった

 さて、設計士、こんな資格はあるのでしょうか?ちなみに設計士で調べてみると、『インテリア設計士』と呼ばれる資格があることを知りました

パウレタ(一級建築士)
ああ!あったんですねえ、知らなかった

私も知らないねえ。不勉強でした
先輩(一級建築士)

パウレタ(一級建築士)
でも我々にとってはなんだか聞き慣れない資格ですよね。インテリアプランナーなら知っているんですがね

たしかにそうだよね
先輩(一級建築士)

どうやらこの『インテリア設計士』という資格は国家資格のようです。もう少し掘り下げて調べてみますと、私が知らなかったのはその資格に関する管轄が異なるからのようでした。ちなみにさっき先輩との会話で登場してきましたインテリアプランナーの資格は、私が取得している建築士と同じ国土交通省の所管する資格であります。そしてインテリア設計士』はというと、経済産業省が所管している資格ということがわかりました

同じ技術や知識を、それぞれ異なる切り取り方をしているなら、徐々にでいいから統一したほうがいいよね
先輩(一級建築士)

パウレタ(一級建築士)
私もそう思いますね。保育園と幼稚園も一部はこども園というかたちに変わりながら徐々に変革している傾向がありますからねえ

一般の人がよく使う設計士とは?

 設計士という名のつく資格があるのはわかりました。でも一般の方で私たち建築士を設計士さんという言葉がとびかっているのは、友人の発言のとおり事実です。おそらく彼をはじめとした一般の人たち建築士と設計士をいっしょのものとして認識してあつかっていると思われます。

 もう少し調べてみましょう。住宅メーカーは工務店などのホームページで

会社の建築士数

・一級建築士4名

・二級建築士2名

・設計士3名

という記載欄を見つけました。

 この記載から推測するに、この会社では建築を設計している建築士以外の人の呼び方を設計士と呼んでいることになります

パウレタ(一級建築士)
資格をもたない設計事務所のスタッフをクライアントにどう紹介するかということでこのような呼称を使用しているのではないでしょうか

 つまり設計士は建築士という肩書きがない設計者ということで建築業界ではとらえられているということなのでしょうね。

※クライアントに依頼された建築の設計は建築士が行うことが法律で決められています

ちなみに、自分の住宅であれば、建築士の資格がいらないで確認申請ができますなので建築士でない設計士が他人の家を設計してお金をもらうのは違法ということになります。もちろん建築見習いとして、最終的に、そこの設計事務所の管理建築士の責任のもと、設計するというかたちであれば大丈夫です

建築士の受験緩和の中で、設計士という表現はなくしていくべきでは?

 さて、来年度からは一級建築士の受験資格が改正され、より受験者に対する間口が拡大されます。これから若く粋の良い建築士が生まれてくるでしょう!

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 大学を卒業してすぐ若い人たちが建築士資格を多く取得できる機会ができるのであれば(二級建築士は以前から大学卒業後受験資格がありました)、こういう設計士というグレーな言葉の表現はなくしていくべきですね。

 今後設計士という言葉を一般の人が使っていたらきちんと正していきたいなとすら考えています。そして建築士であるスタッフには資格に相当する能力となるよう日々鍛錬してもらい、それにあたいする報酬を払う。そんな環境があたりまえになっていけるようにいち設計事務所の建築士として経営者として努力していきたいですね!

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